ユカタン半島の東端にセノーテ(泉)とよばれる水中洞窟がある.この泉を潜れるというので,水中用のカメラを新しくして,行って来た.鬱蒼とした樹々に覆われた石灰岩質の地下には幾重にも天然の水路があるという.数千年の昔にできた鍾乳洞が陥没したものだ.
ゴツゴツとした地面に突如としてセノーテはあった,水底がくっきりとみえる.ときおり通る風に水面が揺らぐことで,水があるのを確認できる.潜る場所は足場がしっかりとしていて不安は感じない.水温は想像していたよりも暖かく24°C.先行するガイドについて真っ暗な水中を潜って行くとぽっかりと空いた隣のセノーテに着いた.水中から見上げると,闇の中に樹々の緑で縁取りされた青い空と白い雲.強烈な光が水中に放射線状にスジを作っていた.
写真は宿泊場所にしていたカンクン(メキシコ)のビーチ.美しい海岸だった.リゾート前にあるパラソルの下には体格のいいご婦人方が,強い陽射しを避けるように横になっていた.夕方になると,カップルや親子連れ,数人の若者のグループが裸足で水際を歩いている.空には強い海風を使ってペリカンが滑空している.小魚を狙って水中にダイビングすることもあった.
陽が沈みかける直前,リゾートホテル群の隙間から射す光の中で写真を撮る親子がいた.思わずその光景にシャッタをきってしまった.
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